「インターネットで人材派遣会社について調べてみたけれど、どの会社がいいのかわからない」
「自社の業界に強く、ニーズに合った人材を派遣してくれる会社を早く見つけたい」
そんな悩みや要望を抱えていませんか?
全国には労働者派遣事業者が約4万社もあり、その中から自社に合う派遣会社を探すのは大変な作業です。できるなら、そうした時間や労力は短縮したいですよね。
この記事では、業種ごとにおすすめの人材派遣会社を紹介しています。人材派遣業界で長く勤めた経験をもとに選んでいるので、ぜひ参考にしてみてください。
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対応職種 | 全職種対応:製造・軽作業、事務、受付、秘書、電話業務(コールセンター)、OAインストラクター、営業、販売、IT・システム(システムエンジニア、プログラマー、Webデザイン等)、介護、その他 |
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対応条件 | 1ヶ月未満の短期勤務 1ヶ月を超える長期勤務対応 |
費用 | 完全無料 |
対応エリア | 全国 |
【番外編1】IT業界の派遣に強い派遣会社
OAインストラクター | 求人数 |
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スタッフサービスグループ | 109 |
パーソルテンプスタッフ | 45 |
アデコ | 37 |
パソナ | 25 |
マンパワー | 15 |
リクルートスタッフィング | 11 |
【求人数第1位】スタッフサービスグループ
スタッフサービスは、120万人以上の登録者数・31,500件以上の導入実績・約80,000人の就業者数など、数々の実績をほこる業界トップクラスの派遣会社です。
オフィスワーク・開発・IT・介護・製造など幅広い職種に対応しており、特に一般事務・営業事務・電話業務・経理事務で全体の約70%を占めています。そのため、オフィスワークの人材派遣を希望する企業におすすめです。
独自の人選システムを駆使して2時間以内に適切な人材をピックアップできるので、「今すぐ人材を!」という突発的な派遣ニーズにも対応可能です。さらに、国内に166拠点を抱えるスタッフサービスでは、全国47都道府県で人材派遣サービスを提供できます。
会社名 | 株式会社スタッフサービス |
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本社 | 東京都千代田区神田練塀町85 JEBL秋葉原スクエア |
設立日 | 1981年11月29日 |
資本金 | 3億円 |
【求人数第2位】テンプスタッフ
パーソルテンプスタッフは1973年に設立した派遣会社です。一般的な人材派遣のほか、アウトソーシングや紹介予定派遣も行っています。
派遣スタッフの登録者数は約700万人で、業界最大級をほこります。事務・営業・接客・IT・製造など500種以上の職種に対応しており、業種カバー率は100%です。さらに、長期・短期の業務だけでなく、短時間や夜間といった変則的な勤務形態にも対応しています。
テンプスタッフでは登録スタッフの情報を専用システムで一元管理しているため、スピーディーな人選が可能です。「1日でも早く人を派遣してほしい」という企業側の要望にも、しっかり対応できます。
スタッフの派遣前にはビジネスマナーやコンプライアンスに関する研修を行い、その他にもスキルアップを支援する各種研修が充実しています。そのため、即戦力となるスタッフの派遣が期待できるでしょう。
会社名 | パーソルテンプスタッフ株式会社 |
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本社 | 東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー |
設立日 | 1973年(昭和48年)5月 |
資本金 | 2,273百万円 |
【求人数第3位】アデコ
アデコは1985年に設立した派遣会社で、人材派遣・紹介予定派遣・アウトソーシングだけでなく、海外での採用をはじめとする人的資源に関するサービスを展開しています。
対応している職種のジャンルはオフィスワーク・IT・金融・営業・クリエイティブ・販売・メディカル・製造と多岐にわたり、各ジャンルの中でさらに細かく職種がわかれています。。
アデコでは特にITエンジニア系人材の派遣に力を入れており、その実績は国内トップクラスをほこっています。「ポテンシャルの高いIT系の人材が欲しい!」というニーズに、全国どこでも対応可能です。
会社名 | アデコ株式会社 |
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本社 | 東京都千代田区霞が関3-7-1 霞が関東急ビル |
設立日 | 1985年7月29日 |
資本金 | 55億6,000万円 |
【求人数第4位】パソナ
パソナは1976年に創業した派遣会社で、人材派遣・アウトソーシング・紹介予定派遣のほか、人材育成支援・健康経営支援サービスなど幅広い分野を取り扱っています。さらに、近年注目を集めている「オンラインスタッフ(在宅スタッフ)サービス」も提供しています。
職種は、事務・営業・IT・製造・ヘルスケア・医療・研究開発など約60種類に対応しています。他と比べるとやや職種は少なめですが、「外国語事務」「テレマーケティング」などピンポイントな職種をカバーしているのが特徴です。
派遣エリアは47都道府県全てにネットワークを展開しているので、全国どこでも派遣可能です。さらに、アジア、北米など、各国の情報を一元管理しているので、全国展開を図る企業にも対応しています。
会社名 | 株式会社パソナ |
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本社 | 東京都港区南青山3-1-30 |
設立日 | 1988年4月14日 |
資本金 | 1億円 |
【求人数第5位】マンパワー
マンパワーの設立は1966年で、日本で初めての派遣会社です。50年以上の長い歴史を持つため、他社と比べてもノウハウや企業からの信頼感は圧倒的といえます。
マンパワーのリクルーティング力は業界でもトップクラスで、過去3年間の新規登録者の増加率は「業界平均+33%」です。さらに、全国144ヶ所に直営店を展開しているので、全国どこでも派遣対応ができます。
対応職種はオフィスワーク・IT・テレセールス・営業・介護・製造と幅広く、「プロフェッショナル派遣」というスポット就業を希望するハイスキル人材を派遣するサービスも提供されています。
会社名 | マンパワーグループ株式会社 |
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本社 | 東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN 30階 |
設立日 | 昭和41年11月30日 |
資本金 | 40億円 |
【求人数第6位】リクルートスタッフィング
リクルートスタッフィングは1987年に設立した「リクルート」の関連会社で、人材採用や人材活用に関するノウハウを数多く有しているのが強みです。近年は、テレワークの需要拡大を受けて「テレワーク派遣サービス」の提供もスタートしています。
対応している職種のジャンルは、オフィスワーク・営業・金融・研究開発・アパレル・コスメ・クリエイティブ・IT・テレマーケティングと幅広く、特に「アパレル」や「コスメ」が特徴的です。
派遣の問い合わせから最短1日での人材紹介が可能で、産休・育休などによる代替補充や月末の一時的な増員など、細かなニーズにも対応しています。
人材をマッチングする際には、スキルや就業条件だけでなく派遣スタッフの「志向」も考慮するので、ミスマッチが少なくなります。
会社名 | 株式会社リクルートスタッフィング |
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本社 | 東京都中央区銀座8-4-17 |
設立日 | 1987年6月 |
資本金 | 19億3,940万円 |
【番外編2】コールセンター業界の派遣に強い派遣会社
1.パーソルテクノロジースタッフ
パーソルテクノロジースタッフの設立は2002年で、IT・機械・電気エンジニアの派遣を行っています。設立年こそ最近ですが、この会社の大本は人材派遣大手の「テンプスタッフ株式会社」です。
テンプスタッフのIT事業統括部が分社し、人材派遣事業を開始したのが2002年というだけなので、人材派遣に関するノウハウや実績はすでに十分あります。
派遣する人材はITエンジニアやものづくりエンジニアが主軸ですが、新技術領域にも対応しているため、アップデートが激しいIT業界にも柔軟な対応が可能です。
会社名 | パーソルテクノロジースタッフ株式会社 |
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本社 | 東京都新宿区西新宿2-1-1 新宿三井ビルディング51F |
設立日 | 2002年(平成14年)4月 |
資本金 | 9000万円 |
2.Modis(モディス)
Modisは、1985年に設立されたアデコ株式会社が運営する、IT・エンジニアリング領域に特化した人材派遣サービスです。
高度な専門スキルを持つプロフェッショナルな人材の派遣を得意とし、これまでに1万社以上との取引実績があります。
IT業界ということもあり、「テレワーク派遣」という他にはないサービスも展開しています。その際、足りないモバイル機器はModisで用意することが可能です。
人材派遣に関するお問い合わせは、各支社への電話か、公式HPにあるメールフォームからできます。
会社名 | アデコ株式会社 |
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本社 | 東京都千代田区霞が関3-7-1 霞が関東急ビル |
設立日 | 1985年7月29日 |
資本金 | 55億6,000万円 |
3.パソナテック
パソナテックは大手人材派遣会社パソナグループのなかで、I T分野に特化した部門として1998年に設立されました。主にI T・エンジニア・モノづくり業界のエキスパートを人材派遣、人材紹介やアウトソーシングを行う企業です。
パソナグループ独自の福利厚生サービス、各種保険も完備しており、登録しているエンジニアが安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。企業向けには事業創造ソリューション、人材活用ソリューション、事業改善ソリューションサービスも行なっており、システム運用、サポート面において幅広いサービスが充実しています。
会社名 | 株式会社パソナテック |
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本社 | 東京都港区南青山3-1-30 |
設立日 | 1998年8月1日 |
資本金 | 1億円 |
4.エンジニアガイド
エンジニアガイドは、1981年に設立されたスタッフサービス・エンジニアリングが運営する、ものづくり・ITエンジニアに特化した人材派遣サービスです。39の拠点を抱え、延べ7,500社との取引実績があります。
登録しているエンジニアは、年間5万人以上の応募者の中からスキル・素養・適性等を見極めたうえで採用しており、現在は約12,000人のエンジニアが在籍しています。
機械、電気・電子、IT・情報、化学、生産技術、土木・建築と6つの技術分野に対応しているため、企業のニーズにあった人材を派遣可能です。
また、派遣までにかかる期間は「最短で即日~3営業日以内」とスピーディーです。
人材派遣に関するお問い合わせは、電話か運営会社の公式HPにある「人材のご依頼はこちら」とあるメールフォームからできます。メールフォームからの問い合わせに対しては、1営業日以内に返信が届きます。
会社名 | 株式会社スタッフサービス エンジニアリング事業本部 |
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本社 | 東京都千代田区神田練塀町85 JEBL秋葉原スクエア9階 |
設立日 | 1981年11月 |
資本金 | 3億円 |
5.テクノウェイブ
テクノウェイブはI T関連のエンジニアを中心とした、幅広い人材派遣を行う企業です。人材派遣の依頼を受ける際には技術に関する知識のある、専門営業担当がヒアリングを行い企業の求める適切な人材を紹介してくれます。
また人材派遣のみならず、ソフトウェア受託開発サービス、企画コンサルティング、設計、製造、開発なども手がけています。
I Tエンジニア向けの求人媒体トゥリーを運営しておりますので、広告掲載料無料で求人募集をかけることも可能です。入社確認後のみ料金が発生する完全成功報酬型料金体系なので、初期費用がかかりません。
会社名 | 株式会社テクノウェイブ |
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本社 | 東京都新宿区四谷本塩町15番9号 ラボ東京ビル |
設立日 | 1996(平成8)年9月14日 |
資本金 | 5000万円(授権資本金2億円) |
人材派遣とは
人材派遣の仕組み
人材派遣とは、求職者が派遣会社に雇用される形で、派遣会社と契約している企業に就業する働き方です。
業務内容の指揮・命令は派遣先の企業から受けますが、求職者(派遣スタッフ)の雇用主はあくまで派遣会社であり、派遣先の企業ではありません。そのため、給与の支払いや福利厚生の提供は、雇用主である派遣会社から受けることになります。
派遣先の企業が派遣スタッフの時給に応じた派遣料金を派遣会社に支払い、そこから派遣スタッフに給与が支払われるという仕組みです。
派遣スタッフの雇用形態
派遣スタッフの雇用形態は、大きく「一般派遣」と「紹介予定派遣」に分類できます。
一般派遣
求職者(派遣スタッフ)と派遣会社が雇用契約を結び、企業へ派遣される雇用形態です。「登録型派遣」とも呼ばれ、多くの「派遣」はこちらに該当します。
契約の時点で派遣期間が決まっており、期間満了の時点で派遣契約は終了となります。ただし、双方の合意があれば、最長3年まで同一の事業所での派遣期間を延長することが可能です。
紹介予定派遣
派遣先の企業が、派遣スタッフを直接雇用することが前提の雇用形態です。一般派遣と同様に一定期間(最長6ヶ月間)の派遣契約を結び、その期間が満了した時点で双方が合意すれば、正社員や契約社員などの直接雇用に切り替わります。
実際に企業で働いてもらうことでお互いの相性を確認できるので、ミスマッチが起こりにくいのが特徴です。
人材派遣を利用するメリット
一定期間だけの雇用ができる
「繁忙期の間だけ人員補充がしたい」「産休・育休などでスタッフが離脱する間の交代要員が必要」など、派遣スタッフを必要とする機会はさまざまです。期間限定で契約できる派遣であれば、細かな派遣期間のニーズにも対応できます。
すぐに人員を確保できる
社員やアルバイトの雇用となれば、どうしてもある程度の時間がかかります。しかし派遣であれば、すぐに動けるスタッフを探して派遣することが可能です。
「急な欠員が出たため、すぐに代わりの人材を確保したい」という要望に対して、「連絡当日にスタッフ選定→翌日に職場見学→翌々日に就業開始」というスピーディーな対応ができる派遣会社もあります。
面接などの手間が省ける
人を雇うにあたっては、試験や面接を通してスキルや人柄を確認する作業が必要不可欠です。ただし、それらの作業には膨大な手間がかかります。人材派遣を利用すれば、そうした選定にかかる時間と労力を省くことが可能です。
また、派遣会社で派遣スタッフのスキル確認が済んでおり、一定の実力が担保されている点も、企業側としては助かるポイントといえます。
人材派遣を利用するデメリット
派遣スタッフを選べない
派遣スタッフは、あくまでも派遣会社と雇用関係を結んでいる存在です。そのため、面接をして「このスタッフさんがいい」と選ぶことはできません。そもそも、一般派遣において、派遣先の企業がスタッフの面接をすることは法律で禁止されています。
とはいえ、スキルに関しては要望を出せるので、派遣会社に「〇〇ができる人を派遣してほしい」と事前に伝えておくのがおすすめです。
契約期間を守らなければならない
人材派遣は契約時に派遣期間が明確に定められるので、その期間は必ず守らなければなりません。
例えば、「3カ月派遣の契約を結んだが、1カ月で任せられる仕事がなくなってしまった」という事態になったとしても、3ヶ月間は派遣契約が維持されます。
派遣であっても契約解除には1カ月前の予告が必要なので、契約期間は業務内容とのバランスを確認した上で決定するようにしましょう。
派遣スタッフを上手に活用するコツ
業務内容の確認を事前に行う
派遣スタッフを雇ううえでトラブルになりやすいのが、「どこまでの業務を任せていいか」という点です。契約時に依頼したい業務内容を棚卸しして、事前に調整するようにしましょう。
たとえば、経理で派遣された人に「人が足りないから電話応対も手伝って」と言ったら、スタッフは「私は経理として派遣されたのに」と不満を持つ可能性が高くなります。
こうしたトラブルが起こると、派遣会社との関係も悪化する場合があるので避けたいところです。業務内容については大枠のみを決め、ある程度のプラスアルファが発生することも伝えておきましょう。
派遣スタッフを社員と同じように扱う
派遣先の企業内で、派遣スタッフを「派遣さん」「派遣の人」と呼んだり、「社員じゃないから言わなくてもいいでしょ」などと区別する人がたまにいます。社員との扱いの差は派遣スタッフのモチベーションを著しく下げるので、絶対にやめましょう。
派遣スタッフのこともきちんと名前で呼び、社員と同じように情報共有をすることで、派遣スタッフも会社の一員として100%の発揮してくれますよ。
初回契約は契約期間を短めに設定する
派遣会社から提示された情報でスキルがあることはわかっていても、実際に派遣先の企業にマッチするかは、実際に働いてみないとわかりません。そのため、初回は3カ月以上の長期契約ではなく、1~2カ月の短期で契約するのがおすすめです。
1カ月契約をした場合、2週間ほど経てばお互いに相性もみえてくるでしょう。そのときに話し合いの場を持ち、双方で合意した後に契約を更新すればスムーズに進みますよ。
派遣先のルールを派遣スタッフに押し付けない
仕事のやり方や社内での過ごし方において、派遣先の企業内で決まっているルールはいくつもあるでしょう。ただ、そうした社内ルールを派遣スタッフに押し付けてはいけません。
たとえば、派遣スタッフが昼休憩時に自席で食べようとお弁当を持参したところ、社内の雰囲気的に食べられなかったというケースがあります。
昼休憩時の過ごし方には「別室」「自席」「外食」などさまざまなパターンがありますが、事前に派遣スタッフがどのパターンを希望するかを確認し、できるだけその希望を尊重するようにしましょう。
派遣会社を発注する手順や流れを知りたい。派遣発注から契約終了までのフローチャート
まず、派遣会社への発注手順・発注から契約終了までの流れを解説します。
発注~契約終了までの全体像を事前に知っておくことで、予め準備ができるでしょう。
派遣会社のHPには問い合わせ先が載っています。
多くの派遣会社は電話・メール・WEBフォームなど複数の問い合わせ手段があるので、連絡しやすい方法を選びましょう。
基本的には営業担当が発注~契約・契約後のフォローなど全ての窓口となります。
担当となった営業より連絡が入り、挨拶と依頼したい業務内容の詳細ヒアリングの為のアポイントを設定します。
急ぎで発注したい場合や多忙でアポイントの調整ができない場合は、電話で詳細の説明をして、すぐに人選を始めてもらうことも可能です。
ただし、営業担当が業務内容や職場環境をしっかりと理解した上で、人選を進めることがミスマッチを防ぐことにも繋がります。
そのため、可能な限り営業担当に職場を見てもらい、対面で業務や求めるスキルなどの説明をする方が良いでしょう。
打ち合わせ時に実際に契約となった場合の契約書の内容や見積金額についても説明があります。
多くの派遣会社では、「スタッフのスキルや経験」「業務にマッチしているポイント」をまとめ、提案書を作成します。
ただし、お互い就業開始してからのミスマッチを防ぐため、派遣スタッフ側が希望した場合に、職場見学という形で事前に職場を見たり業務やスキルのすり合わせをしたりする場を設けることができます。
職場見学では、営業担当も同席し、職場の確認やスキルと担当業務が合っているかのすり合わせを行います。
派遣先企業は派遣会社との間に派遣契約を結ぶ形となり、派遣スタッフとの間には業務上の指揮命令のみが発生し、契約関係はありません。
更新するかどうかは1ヵ月前に判断する必要があるため、契約終了となる場合には、派遣契約終了の遅くとも1ヵ月前に派遣会社へ契約終了の旨を伝えます。
長期終了しているスタッフの場合、有給が残っていたり、引継ぎに時間がかかったりするケースもあるため、契約終了が決まっている場合には1ヵ月前まで待たずに、早めに派遣会社へ通知しておくとスムーズです。
派遣会社との間で契約終了に於ける手続きは特にありませんので、契約最終日を以って終了となります。
派遣の種類とそれぞれのメリット・デメリットとは?
通常の派遣には主に「常用型派遣(無期雇用)」と「登録型派遣(有期雇用)」の2種類があります。どちらも派遣スタッフと派遣先企業との関係性は変わりませんが、それぞれの特徴とメリット・デメリットがあります。
また、直接雇用化を前提とした「紹介予定派遣」という契約形態もあります。
それぞれについて解説します。
常用型派遣(無期雇用)とは
常用型派遣は、派遣会社が常用雇用しているスタッフを派遣先企業へ派遣する形態です。
常用雇用されているスタッフは、就業先との契約に関わらず派遣会社と無期の雇用契約を締結しています。
そのため、就業先が決まっていない期間も派遣会社の社員として給与が発生し、社内の研修を受講したりキャリアサポートを受けたりしています。
常用型派遣のスタッフは、雇用されている派遣会社で長期就業実績があったり、派遣会社が定める一定の基準を満たしていたりと、登録型派遣のスタッフと比較して高いスキルや安定就業実績を持っていることが多いです。
そのため、派遣先企業としても安心して受け入れることができるでしょう。
デメリットとしては、登録型派遣よりも派遣料金が高くなる傾向があります。
登録型派遣(有期雇用)とは
登録型派遣は、派遣会社へ登録したスタッフを派遣先企業へ派遣する形態です。
登録をしているスタッフは、就業先が決まると派遣会社と雇用契約を締結し、就業先での契約が終了すると派遣会社との契約も終了となります。
各派遣会社で常用雇用しているスタッフよりも数が多いため、通常派遣を依頼した際には登録型派遣のスタッフを紹介されることがほとんどです。
各派遣会社で登録スタッフは数多く抱えているため、スピーディーな提案が可能なことと常用型派遣よりも派遣料金が安くなることがメリットです。反面、派遣スタッフの派遣会社への帰属意識が低く、登録したばかりのスタッフだと派遣会社もそのスタッフのスキルや就業状況をよく理解していないケースも多くなります。
紹介予定派遣とは
紹介予定派遣は直接雇用を前提とした派遣契約です。
始めは派遣として就業を開始し、派遣期間の間に双方見極めを行い、派遣元企業・派遣スタッフ・派遣会社の3者が合意に至ると直接雇用として派遣先企業へ入社します。
紹介予定派遣の場合の派遣期間は最長6ヵ月と決まっているため、6ヵ月間で見極める必要があります。
直接雇用後の雇用形態は正社員・契約社員・パートアルバイトなど、どの様な形態でも可能ですが、紹介予定派遣の契約がスタートする前に求人票として直接雇用後の条件を明示する必要があります。
また、派遣期間は通常の派遣と同様に実働×時給の支払いが必要となり、直接雇用化するタイミングで紹介手数料を派遣会社へ支払います。
紹介手数料は派遣会社や職種・派遣として就業した期間などにより異なりますが、そのスタッフが入社した際の想定年収の15%~30%ので設定されていることが多いでしょう。
派遣会社へ依頼したい。自分の会社に合う派遣会社を選ぶポイントとは?
多くの派遣会社から自社に合った会社を選ぶポイントは「派遣会社が得意としている地域と職種」です。
派遣会社には得意としている地域や職種があるため、得意分野以外だと人選に時間がかかったり、どれだけ待っても提案がなかったりというケースもあります。
派遣会社のHPを見て、どのような職種を扱っているか、求人サイト上どのような案件が載っているかをチェックし、自社が求める職種を多く扱っているかどうかをチェックしましょう。
また、全国展開をしている大手派遣会社でもエリアによって得意不得意があります。地域については、できるだけ自社の近隣に営業所があると力を入れて営業をしていることが多い為、1つのポイントになるでしょう。
企業は派遣会社を複数依頼していい?
派遣会社へは複数社依頼をして大丈夫です。
決まった期日までに確実に契約したい場合や各社のサービス・対応を比較したい場合には、複数社コンタクトを取ってみると良いでしょう。
あまり多すぎると、管理が煩雑になり、手間が増えてしまうため、まずは2,3社に絞ることをおすすめします。
実際に打ち合わせをしてみて、自社と合わないと思った場合には、発注をしないという選択肢もあります。
どの派遣会社と取引をするかは発注側に選択肢があるため、複数社依頼をして、提案内容で判断するのも良いでしょう。
派遣会社へ人材を依頼する費用・金額相場はどれくらい?
派遣費用の相場は地域や職種・景気によっても左右されます。
近年の動向としては、最低賃金の引き上げや物価高に伴い、派遣料金も上がっている傾向があります。
基本的には時給を決め、スタッフの実働時間×時給で算出されます。
時間外や深夜勤務には割増金額が適用されるケースも多いため、事前に派遣会社へ確認しておきましょう。
派遣会社によって派遣料金は違う?
派遣会社によって派遣料金は異なります。
派遣料金のおおよその内訳は派遣社員賃金7.0%、社会保険料10.9%、派遣社員有給休暇費用4.2%、派遣会社諸経費13.7%、営業利益1.2%です。
ただし、必ずこの利率である必要はないため、派遣会社や職種により多少の差がでます。
提案されてから予算が合わないとならないよう、はじめに予算と相場観を元に「どの位で提案してほしいか」を派遣会社に明確に伝えておきましょう。
派遣人材のスキルによる料金表はある?
派遣人材の職種別の平均賃金は厚生労働省より発表されています。
派遣社員の賃金に於いて「同一労働同一賃金」の考えに基づいた対応が派遣会社に義務付けられており、職種別の業務に必要スキル・習熟度に応じて時給を取り決めています。
もちろん、業務の難易度や求めるスキルは企業ごとによっても異なるため、同じ職種だからと言って同様ではありません。
個別の料金については、一覧表を参考にしながら実際の業務レベルや派遣社員の希望も踏まえて決定します。
引用: 厚生労働省HP(「同種の業務に従事する
一般の労働者の平均的な賃金の額」」等について)
派遣会社と企業が取り交わす契約書の内容とは?
派遣会社と派遣先企業間の契約書には「基本契約書」と「個別契約書」の2種類があります。
- 基本契約書
- 基本契約書は派遣会社と派遣先企業が締結する契約です。
企業間の取り決めとして、派遣先・派遣元の義務や安全衛生に関する項目、損害賠償や契約解除の際の対応など、お互いがどの様な場面でどの様な対応をすべきかを明記しています。
1度契約をすると、内容の変更がない限り、派遣労働者ごとに締結する必要はありません。
- 個別契約書
- 個別契約書は派遣労働者が就業する際の就業条件を明記した個別の契約書です。
これは、派遣法上で締結が義務付けられており、明記する項目も派遣法第26条で定められています。
項目としては「指揮命令者や責任者などの各担当者」「就業時間」「就業場所」「業務内容」など就業に関する条件についてです。
派遣会社は個別契約書の内容を元に、派遣労働者と就業条件を明記した雇用契約を締結します。
派遣社員を採用する際にすべきこととは?
派遣法の第三章第三節には「派遣先の講ずべき措置等」という項目があります。
ここに派遣先が派遣社員を採用する際にすべきことが書かれています。
内容としては「派遣労働者からの相談や申し出に対応すること」や「社員が利用する福利厚生施設を派遣労働者へも利用可能にすること」「同業務の従業員が受ける教育訓練を派遣社員へも受ける機会を与えること」などです。
これは、派遣社員向けに何か特別なことをするということではなく、他の従業員と同様の適正な就業環境を提供することを義務付けています。
引用: 法令検索(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律)
派遣社員の社会保険について
派遣社員の社会保険は派遣会社の保険に加入をするため、派遣先企業が手続きをする必要はありません。
派遣労働者は長期で契約の場合、派遣会社の「健康保険・厚生年金・雇用保険」の3点に加入しています。
派遣社員の有休について
派遣社員の有給休暇は派遣会社の取り決めにより付与されています。
多くの派遣社員は就業開始後半年後から付与されるケースが多く、派遣先企業には有給休暇時の給与分は請求されません。
しかし、派遣先企業は派遣社員の有給取得に配慮する必要はあるため、派遣社員から有給取得の申し出があった場合、可能な範囲で取得させる必要があります。
派遣会社へ依頼する際のQ&A
派遣サービスを利用することは発注~契約終了まで非常に長い期間の取引となります。
派遣会社ともさまざまなコミュニケーションが発生しますので、その時々で注意するポイントを抑えておくと安心でしょう。
派遣会社へ依頼する際によくある疑問を以下の通りまとめました。
実際に業務を依頼する際の参考にしてみてください。
Q1.派遣社員との面接は禁止されている?派遣人材を見極めるには?
A1.派遣社員が自社の業務に適しているかを見極める情報源は、主に派遣会社から事前に提出されるスキルをまとめた書類となります。
書類の中から、ある程度どのようなことができるスタッフなのかをイメージし、派遣会社から「なぜこのスタッフを提案したのか」「どういう経験や知識が業務に活かせるのか」などの情報を聞き出し判断をします。
契約前の職場見学の場では選考は行えませんが、就業後のミスマッチを防ぐすり合わせの場ともなりますので、派遣社員の意向や業務に適応出来そうかをコミュニケーションの中で確認してみましょう。
Q2.業務内容に合ったスキルがある人物を派遣してくれる?
A2.派遣会社は業務のヒアリングを行い、自社の登録スタッフの中からマッチした人材を探します。
もちろん、同様の業務経験があり即戦力で業務に就けるスタッフがすぐに見つかれば良いのですが、タイミングによりなかなか必須条件を満たしたスタッフが見つからないケースもあります。
その場合には、例えば「業務経験がなくても勉強して知識を持っているスタッフ」や「未経験でも習得への意欲がある若手スタッフ」など代替案の提案をしてくるケースもあるでしょう。
提案された内容で契約をするかの判断は発注側でできるので、自社の受け入れ態勢や人員が必要な時期を踏まえて判断をしましょう。
Q3.派遣社員を採用したら、派遣会社はどれくらいアフターフォローに入ってくれる?
A3.派遣社員の就業中フォローの頻度は派遣会社により異なります。
一般的には、就業開始したばかりのタイミングはお互い慣れない中の就業のため、こまめなフォローを行い、安定就業してくると3ヵ月ごとの契約更新面談を行うという派遣会社が多いでしょう。
もちろん、派遣先企業や就業中の派遣労働者の希望により頻度を決めることもあるため、個別の状況を見て、フォローの頻度を決めていきます。
Q4.派遣と請負の違いは何?
A4.派遣と請負には指揮命令関係と成果物の面で大きな違いがあります。
派遣の場合は、派遣先企業に指揮命令権があり、就業現場で直接業務指示を受けます。
また、契約上成果物ではなく労働力の提供が目的となるため、業務の成果に関わらず、就業した時間で料金が発生します。
一方請負の場合、「仕事の成果」に対して料金が発生します。
発注元は成果を挙げるためにどのように業務を進め、どれくらい時間がかかったかには関与しないため、業務の指示を出すことはできません。
まとめ
派遣会社へ依頼する際には、任せる予定の業種を得意としている派遣会社を選ぶようにしましょう。
派遣は労働法・派遣法などの法律が絡んでくるため、契約内容や業務の指示の出し方など少し注意が必要です。
適正な派遣活用を行えるよう、派遣会社へ相談をしながら派遣社員の受け入れをしましょう。